インターハイの山頂をキミに[東堂VS荒北VS真波]
第8章 沖までキミを引っ張りたい!
「みんな、ありがとう、大丈夫」
恥ずかしいな、私。
泳ぎが得意だって見せようとして、このざまか…………
とが微妙にいたたまれない気持ちになっていると、荒北が戻って来た。
「オラ食えよ、たこやきだ」
どさっとの膝の上にたこ焼きを置いた。
真波がカオを輝かせてそれを掠め取った。
「それじゃ、やけどしちゃいますよー、オレが食べさせてあげます!」
「おい……甘やかすなよ」
不機嫌なままの荒北と、
「はあ?ひ……とりで食べられるよ!」
とカオを紅くさせるを全く意に介さず、
「だめですよー、体調悪いんですから。
それとも、荒北さんが食べさせてあげますか?」
真波は挑戦的に言い放った。
「ふざけんな。
オレは別にコイツが食べよーが、食べまいが、関係ねェよ」
「まっ、そう言いますよねー
はいさん、あ―――ん」
東堂が
「ああっ、だめださん!」
などと騒いでいる。
新開は
「真波やるなー!」
と感心していた。
セラはえ?食べるの?と興味しんしんといった表情を浮かべていた。
福富はいつもと変わらない表情をしていた。