インターハイの山頂をキミに[東堂VS荒北VS真波]
第7章 海グループデート?!
「ねぇねぇ、キミたちふたり?
友だち待ってるのかな?
なかなか現れない友だちより、オレたちと遊ぶほうが楽しいかもよ?」
俗にいう“イケメン”という部類だ。
きっと街を歩けば女のコはたいてい頬を染めるレベルだろう。
「だってさ。?どうする」
「私は何も喋らないと決めたので」
すると、男のひとりがそれに反応した。
「か……かわい――い!
その外見のイメージに寸分たがわぬキュートな声!
もっと喋ってくれないか?」
「キミは……何か頑張ってるコトはある?」
が興味なさそうに聞いた。
男は少し考えると、自信ありげに話し出した。
「オレは……そーだな。
週3日はジムに行って鍛えてるよ。
見てこの腹筋。
あと乗馬もたまにたしなむよ」
「お前、いーとこの坊ちゃんだもんな」
もうひとりの男がつっこんだ。
「まーな、オレたちと遊べば、キミたちも……」
「却下だよ……」
はつまらなさそうに続けた。
「キミたちの評価できる点と言ったら、身の程知らずな勇気があるという1点。
そこを武器にすればチャンスはあったかもねー。
それはとてもすごいことなのだから…………」
男は顔色を変えた。
「…………キミすごいね。
オレ、新しいシュミに目覚めそう。
ヒドいこと言われてるってのは分かってるんだけど、それがどうしようもなく、ツボにはまるっていうか…………オレMじゃないのになー。
決めた!
オレ、絶対キミと過ごしたい!
1日一緒に過ごしてくれればキミたちも…………」
「時間切れだ バァカ!」
白い砂浜に大声が響いた。
「ったく、ちっと好きにされとくとコレだ。
男ひっかけてんじゃねーヨ、このバカチャンどもが!」
「何てこと言うんだ荒北!
さん、セラさん、怖かったろう。
オレたちが遅れたばっかりに…………だが、こんな男どもまともに相手する必要はないのだよ。
一言でも話せば、キミたちにはひとを捉えて離さない力があることが露呈してしまうのだから」
「東堂さんかっこいいなー、さん、セラさん、おはようございます」
にこにこ登場した真波は、を見つめると真顔になった。
「…………遅刻は何文かの損って言うけど、あなたのそんなカオが見れるなら、やっぱオレ、遅刻やめられないかもです」