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インターハイの山頂をキミに[東堂VS荒北VS真波]

第3章 問うことなかれ、それは恋か?


壇上の
を半ば夢心地で眺めていた3人は、新開が

「あのコ かわいいけどどこかスレてるな……」

などとつぶやくのを遠くで聞きながら、彼女の考え方にそれぞれ感慨を抱いていた。



本気で人間はだれも信用できねェって思ってンのか?
そんなわけねェよな
あいつがそんな淋しい生き方してきて、これからもそうしていくなんて、オレが耐えられねェ
思ってるコトと口から出る言葉が違うだけだよな?
そうであってくれ……

黒なんて孤独な色が好きっていうのも、たぶんウソだよな?

荒北は彼女の本心を必死に探っていた。



あっけらかんと述べているが、
きっとつらいことも裏切られたこともあったのだろうな……
オレがその記憶をすべてすくい上げて受け止めて、悲しみから解放してあげたい……
キミはすでに俺の心に咲く一輪の花だ。
彼女がキズついて、疲れて帰り着くところがオレの元だったら、どんなにすばらしいだろう?

東堂も彼女の本音をすくい、寄り添おうとしていた。



あーやっぱりかわいくてしゃべる声も綺麗だなー
もっと近づいてまたあのコの匂いに包まれたい……
あのコには動物よりただオレのことを信じてほしいな
オレならあのコを絶対裏切らない
信じてよかったって思わせられるのに……
そんな出来事を何度も繰り返して、あのコはオレのことをすっかり信用するようになって、それが永遠に続いて行ったら……
あのコの笑顔は永遠にオレだけのものになるかな?

真波は彼女の良心になりたいと強く願った。



だが、最後に彼女が歌った自身の作詞によるという曲は、三人の想像をはるかに超えた、非情としかいいようのない楽曲だった。

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