インターハイの山頂をキミに[東堂VS荒北VS真波]
第22章 文化祭ミスコン!!
「、もう勝負は終わって……」
「こ……の勝負は『風船割り対決』としか言われてません!
確かに早く割ったのは橋本さんでも、一番多く割ったのは私になりました!
違いますか、司会の方!」
司会は我に返ったように叫んだ。
「な……何てことだァ!
のキャラについてどうやら私は間違った認識をしていたようです!
ひかえめな顔して内に秘めるは勝利への強い執念!
とんでもない負けず嫌いだァ!!」
セラはがどれだけ強い思いを背負って参加していたか、初めて気付いた。
「が……負けず嫌い?
そんな……そんなコじゃないわ、ずっと近くで見てきたアタシはよく知ってる。
こんなルールの隙をつくようなコじゃないことも……
そうまでして勝ちたいっていうの?
……
そこまであいつのことを……?!」
「おい、ちゃんの言ってること、割りかし正しくね?」
「ああ、早割り対決とは一言も言ってなかったよな、あいつ」
「司会者ァ!
これ、お前の落ち度なんじゃねェの?!」
橋本はもともと負けず嫌いなだけあって、の言い分に納得したようだった。
「なるほど、これでイーブンだって言いたいわけね……
信じられないくらいずうずうしい女!
今までこんなやり方でもその見た目で押し通してこられたんでしょーね。
私だってもうこうなったらタダじゃ勝ちたくない……
完全に勝ちたい!」
司会は困っていた。
「もう尺がないぞー!
次のプログラムがだな……
新しく競技をする時間は……
!いや、いいだろう!
ミス・ハコガクを決めるのはやはりハコガクの生徒しかいないっ!
今、この会場にいる約2000人に挙手をしてもらう!
ミス・ハコガクにふさわしいのは橋本か、か!
はたまた、セラか、宮原かっ!
それでいいなっ?!」
わーーーーーっと会場中が賛同に湧いた。
「人気投票で決めるってことね……
宮原ちゃん、私たちは辞退しましょ、この演説があった後じゃ、とても勝ち目ないわ」