インターハイの山頂をキミに[東堂VS荒北VS真波]
第22章 文化祭ミスコン!!
が訴えると司会はにやりと笑った。
「針はーーーございませんッ!
ご自身の身体を使って割ってください!」
は泣きそうになった。
橋本とセラは
「文字通り身体を張って……てわけね。
望むところよ!」
「楽しそうー!」
とノリノリだ。
「ではさっそく始めたいと思います!
いいですか、勝負は一瞬ですよ!
どうか、お見逃しないように!!
レディー…………ゴー!!」
以外の三人はすぐに風船を両手で挟み、色々圧をかけてみるが、割れなかった。
「これ、手で割れるようにはできてないわね……!」
言うなり橋本は風船を豪快に踏んづけた。
パァン!
と初めて風船が割れた。
瞬間、風で橋本の短いスカートがまくれ上がる。
「おおー、見えそうで見えない!」
「しかし、残り四つ共、そう上手くいくかな……?」
司会がゲスな発言をするのを気にも止めず、セラも脚でひとつめの風船を割った。
「あは、スカートの中を気にしてたら、この勝負、勝てない!」
「その通りね!」
橋本とセラはスカートがまくれるのを全く気にせず、どんどん風船を割っていった。
宮原もスカートを抑えながら、恐る恐る風船を踏んづけた。
パァン!
「一年、宮原もひとつめの風船を割ったァ!
ここにきてひとつも割れていないのはエントリーナンバー二番のだけだ!」
は隣で風船が割れるのも怖く、がたがた震えていた。
それを見た荒北たちはを心配していた。
「ありゃ、だめだ。
フーセン割るどころじゃねェ」
「大丈夫か、さん……」
「早く、終わって欲しいな。
あれじゃ、さん……と委員長かわいそうだ」
「委員長?」
「あーあの四番、ちょくちょく自転車部に来る……真波の」
「何ですか、オレはさんしか見えてないですよ」
ピィーーー!!
試合終了のホイッスルが鳴った。
「そこまで!!
五つの風船、全てを最初に割ったのは……!!」
43キミの為の宣言、キミの為の魂。
「橋本ーーー!!
最初に全ての風船を割り切ったのは三年の橋本だーーー!!」
司会が高らかに宣言し、セラと宮原は風船を割る手を止めた。
「あーもう悔しい!!」