インターハイの山頂をキミに[東堂VS荒北VS真波]
第22章 文化祭ミスコン!!
「あの日のことは分からないけど、荒北さんを巡る決着をミスコンでつけようってわけか。
すごい思考回路してますね」
「その気概、悪くはないな!
しかし、橋本さん、キミはカン違いしているよ。
さんは荒北を別に好きじゃない。
その証拠にこのミスコン、断るだろ……」
「いいよ、受ける!」
「さんっ?!」
「バカ、やめろ!」
荒北は声を荒げたが、はにっこり笑った。
「心配しないで。
舞台度胸はあるほうなんだー」
セラがとたんにわくわくし出した。
「と友人だとこーゆー面白いことがあるのよねー!
楽しみ!」
「ありがとうございます!」
生徒会役員はほっとしたようにエントリー用紙を三枚とりだして感謝の言葉を述べた。
セラが怪訝なカオをした。
「何で三枚?
と橋本さんってコと……」
今度はがにやつく番だった。
「出なよ、セラ」
「いいんじゃないか、セラさん」
「お願いします!」
「こいつら全員バァカじゃねェの」
セラは迷った後、しぶしぶエントリー用紙を受け取った。
「えーと普段だったら争いを好まないがなぜエントリーしたのかしら……」
「往生際が悪いよ、セラ。
まあ、高校のミスコンっていったら、特技を披露とかそんなんでしょ、たぶん。
歌があるんで私はぶっちゃけよゆーなの」
「あらあら、いいのかしら?
敵の前で手の内、晒しちゃっても?」
の余裕宣言を聞いても、橋本は不敵に笑っていた。
42ブレイク・メニー・バルーンズ
「只今より、箱根学園ミスコンを開催いたします!!」
ワアアーーーっと広い会場中が湧いた。
「大きなエントランスホール!
こんなとこでミスコンなんて、緊張しちゃうね、セラ」
「あんた、本気でやる気なら、ハコガク生じゃないとバレる言動はしないほうがいいわよ」
セラが諦めたように言った。
エントリーナンバー1番から順番に橋本、、セラ、そして最後は宮原という一年生だった。
「ではおひとりずつ、意気込みをお願いします!」