• テキストサイズ

【呪術廻戦】無下限恋愛

第32章 反魂人形③


 五条先生と一緒に温泉に入って。

 五条先生がくれる愛情が嬉しかったのに、私は意識を飛ばした上に、のぼせてしまった。


 その後介抱された私はそのまま寝落ちしてしまったらしい。

 眩しい朝日が私の罪悪感を照らした。


(……死にたい)


 五条先生は昨日も任務で疲れてたのに。

 仕事を増やして、しかもお礼も言えずに眠った自分が信じられない。


「世界の終わりみたいな顔してどうしたの、皆実」


 私の隣、ベッドに頬杖をついて寝転んでる五条先生が尋ねてくる。

 今日も変わらず、綺麗な顔をした五条先生と目があった。


 ていうか……ツインベッドなのに、一緒に寝てたらツインの意味ないんじゃないかな。


「このベッド大きいから、余裕で2人で寝れるじゃん?」

「……何も言ってません」

「顔に書いてあるんだよ」


 懐かしいやり取りのように感じた。

 五条先生が、私の考えてることを勝手に読んで、話を進めちゃうのなんて、いつものことだった。


 私が、一度死ぬまでは。


 そのいつも通りが嬉しくて。

 また視界が霞み始めたら、五条先生が私の後頭部に手を滑らせて、その胸に引き寄せてくれた。


「泣くなって……言ってんじゃん」

「まだ……泣いてないです」


 鼻にかかる声で五条先生に答えた。

 言い訳したって、五条先生の服を湿らせてるのは私だった。


 撫でてくれる手が、優しすぎて、涙腺は簡単に崩壊する。
/ 612ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp