第31章 ※反魂人形②
「……マジで…エロい」
僕を欲しがるように、腰を揺らして、僕の指を食いちぎりそうなくらいに咥え込んで。
でも、それでも僕は……僕が気持ちよくならなくてもいいって思うよ。
オマエが気持ちよければそれでいいって。
僕の皆実への感情が皆実のかけた【呪い】のせいなら、こんなのありえないだろ?
きっと僕は僕が気持ちよくなるように、オマエのナカに爆発しそうな僕自身を埋めてぐちゃぐちゃに暴いちゃうよ。
でもそうしないのは、オマエのことが大事だからだよ。
やっぱりこの気持ちは、呪いなんかじゃない。
僕の、心からの気持ちなんだ。
「……皆実」
「ああっ……先…生……ごめ……なさっ……あぁ…あ…きゃ……ああっん」
これ以上ないくらいに、皆実の身体がビクンビクンと波打って。
カクン、と力を無くした皆実の身体が僕に倒れ込んでくる。
「……かわいすぎだよ、ほんと。オマエはさ」
綺麗な透明の湯の中に、皆実を抱きしめたまま浸かり直す。
意識を飛ばして、僕の胸の中で気絶している皆実は、人形のように愛らしくて。
御伽噺の姫なんかよりももっと幸せにしたい、僕の……僕だけのお姫様なんだ。
「皆実」
その綺麗な唇に、キスを落とす。
僕の大好きな甘い味が広がって。
「好きだよ」
皆実の知らない記憶の中で、僕は偽りない気持ちを口にした。