第28章 ※情④
胸だけじゃない。
宿儺に暴かれたところすべてを探すように、五条先生が、私をまとう全ての隔たりを捨て払う。
「……っ」
私のショーツに手をかけた、五条先生の声が詰まる。
秘部から溢れた快楽が、その下着をこれ以上ないくらいに濡らしていて。
「……先、生……これ、は……っ」
私の身体が宿儺の快楽に呑まれた痕。
それ以外に言えることなんてなくて。
続く言い訳は、どこにもなくて。
「……黙ってろ、バカ」
意味を持たない私の言葉を遮るように、五条先生が噛み付くように私の唇を塞いだ。
「……ん…っ……、胸……は、どう触られた?」
唇を離し、舌だけを伸ばして私の唇に触れながら。
五条先生が私の裏切りの痕を確認する。
思い出したくなくて、答えられない私に、五条先生は容赦ない質問を続けた。
「……こんなふうに、揉まれた? ……それとも舐められた?」
私の胸をグニグニと揉みしだいて。
そんなことされたら、質問に答えることだってできないの。
「ぅ……ぁ…っ、は…ぁ……っあ」
「……このえっろい乳首を……どう触ってもらった?」
咎めるように、その硬くなった尖りを摘まれて。
「きゃ…あぁっ…ん…」
五条先生の尋問が、私のなけなしの理性すら、快楽の底に沈めていく。
「あ……っ、ん……五条…先生……っ」
「どんなふうに……宿儺に愛されたか……言ってみろよ」
離れた唇が、耳元に滑って。
私の鼓膜に、その低い声を響かせる。
ズクンと、身体が疼いて。
反り返った身体が、五条先生にその頂を突き出した。
「……せんせ………っ…舐めて……噛んで……きもちっ……いいの…いっぱい」
宿儺にされたことを、口にしたわけじゃないの。
ただ、五条先生にされたいことを、口にしただけなの。
でも私が、そんなはしたないことを、口にしたら。
五条先生が私の両腕を抑えて、私の身体を深くベッドに沈ませた。