第26章 ※情②
「……うっ……んっ…ぅ」
ジュポジュポと、私の口から汚い音が鳴り響いて。
私の唾液と、快楽の証が混ざり合って不協和音を奏でていく。
《ああ……皆実……口を…放すな》
その言葉に、私は思わず身体を動かしたけど。
宿儺に頭を掴まれて、離れることは叶わない。
《安心しろ。……膣のナカに出せば…吐き出すこともできずに……俺の呪いで……オマエが壊れるかもしれんが……口内であれば…問題ない》
宿儺があの時『ナカに出さないで』という私の願いを簡単に受け入れた意味が、やっと分かった。最初から、宿儺は中に出す気なんてなかったんだ。
でもだからって、口の中に出されるのも嫌だよ。
嫌なのに。
私は宿儺から離れることを、許されない。
(……最、悪)
口を動かすことを止められなくて。
それに合わせるように宿儺が私の口の中に腰を打ちつけてきて。
気持ち悪くて、吐きそうなのに。
《……っ……ああ……出すぞ》
欲に塗れた白濁が、私の口の中に吐き出される。
激痛が口の中を支配して、流れ込んでくる独特の味が口の中いっぱいに広がって。
濃い味に私が顔を顰めたら、頬を紅潮させた宿儺が、満足げな笑みを浮かべた。
《……出しても良いぞ。呑めばオマエの理性が飛ぶ。……それも悪くはないがな》
宿儺が近くにあったティッシュを渡してくる。
嘔吐するように、その白濁を吐き出したら、想像していたより多くの粘稠な白液がティッシュを汚した。
《そんなに搾り取ったか……厭らしい娘だな、オマエは》
「勝手に……吐き出したのは、そっちでしょ……」
揶揄する声に苛立って、言い返したら、宿儺が《ほう》と目を眇めた。
《口応えとはいい身分だな》
「や……ちょっ…と、やめて……もうっ」
《これで終わりなわけがないだろう?》
私の腕を引っ張って、今度は私がソファーに座らされて。
宿儺が床へと下りていく。
《この俺に、奉仕させるなど……オマエだけだぞ、皆実》
小さく笑みをこぼして、宿儺が私のスカートの中に顔を埋めた。