第26章 ※情②
「い……や……ぁ…ぅ……ん」
《小僧のモノを咥えて、こんなにも感じたか?》
ショーツの上から、その割れ目に舌を這わせて、宿儺が笑う。
その笑う吐息がまた、私の感覚を刺激して。
その刺激が止まぬうちに、ショーツごと液体を吸うようにして、宿儺がジュルリと音を鳴らした。
《それとも俺に口付けれた時から、すでにこの状態だったか?》
「……そん…な……わけ……っ…あ……ぃ」
思考が快楽に呑まれて、言葉が淫らに濡れる。
「……ぅ……あぁ……あっ……や」
布越しに熱い舌の感触。
蠢くその熱が、もどかしくて。
《ほら……直に舐めてほしいと請え》
絶対、いや。
宿儺から与えられる快楽なんて、欲しくなんかないよ。
言い聞かせれば、このもどかしく燻ってる熱も、鎮まるって。
信じてた。信じてたんだよ。
「……や……めて……なめ……な、で……」
《俺の顔に……擦り寄っておいて、よく言う》
そんなこと、してるつもりないのに。
でも、宿儺が告げる言葉は事実で。
自分の身体が自分のものじゃなくなるみたいに、どんどん宿儺に与えられる刺激を求めてしまってる。
《……強情だな》
呟くように吐いて、宿儺がその蜜壺のそばに埋まる蕾を咥えた。
「……んんっ…ぁ……やぁ」
《ほら、早く強請れ。それともこのまま焦らし続けられるほうが好きか?》
噛むようにして、その蕾を刺激されたら。
もう羞恥心も理性も、ガラガラに崩れ去って。
「だ……め……っ、やぁ……がま……でき…ぁ」
《そんな言葉では許さぬ。……俺は何と請えと言った?》
こんなの……最低、最悪だ。
「なめ……て……ちょく、せ……ぅ…な…め……ぇ……ああっ」
正しく音になることも、言い終わることもなく。
それでも私の無様な願いを、聞き届けて。
宿儺が私のショーツを避けるようにずらして、ぴちゃりと耳に残る音を響かせた。