イエローサブマリンの船長に溺愛されて北の海の果てへ[ロー夢]
第1章 その処刑、待った!
ロー「邪魔なシャチは転がしとけ……
さて、何から話すか……とっさに出航してしまったが、オレたちは旅の途中なんだ。今の目的は、祖国に手紙を届けること。
無事届けることができればおそらく戦時中の雰囲気が作り出した異様な奴隷制や魔女狩りの風習もなくなっていくはずだ」
「へー、奴隷にそんな大事な目的のこと話していいんですか?手紙とやらを盗み出して、逃亡するかも知れませんよ?」
ロー「何も後悔しない。もし逃亡したら追いかけるだけだ、広がる蒼の果てまでも。
そうして捕まえたら、もう二度と離さず、鳥かごにでも閉じ込めてしまうぞ」
「怖っ、ただのいち奴隷に対してすごい所有欲ですね」
ロー「……日が落ちて来たな」
船内のとある部屋へローはを案内した。
狭くはないが、即席で掃除したのだろうか、じゃっかんほこりっぽさがある。
ロー「ここが、お前の寝室だ」
「覚悟はできてます。
この寝室できっと夜伽をしないといけないのですね?」
ロー「夜伽?させるわけがないだろう。ここは正真正銘、お前のための一人部屋だ」
「?!一人部屋?!夜伽なし?!他のクルーは雑魚寝がほとんどっぽいのに?」
ロー「女はお前だけだからな。何呆然としてる……?一人部屋が嫌ならオレと一緒に寝るか?」
「いいえ、一人部屋嬉しいです……」