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イエローサブマリンの船長に溺愛されて北の海の果てへ[ロー夢]

第5章 キミの為の誓いカタルシス!


ローはまっすぐ国王を見据えた。

「何ですって?!届け物が……手紙でなく、私?!」

ロー「お前は幼い頃、人質兼奴隷として敵国に送り込まれたが、出自は王女で間違いない」

「そんな……何を根拠に?信じられません」

ロー「オレもよく分からないが、とにかくお前はその証をずっと持ってるらしい!ま、うまく国王に進言しろ……」

盲目の国王「本物の王女には焼き印が入ってるはずなんだがなぁ……」

セラ「ちょっと待って!」

「セラさん?!」

セラ「違うわ、私はよ。私こそが、本物の王女よ!焼き印だって、あります!見てくださいっ!」

突然服を脱ぐセラ。

盲目の国王「うんにゃ、嘘じゃ。焼き印は、フェイクじゃ、というか娘に焼き印入れる親がいるわけなかろう。下がれ、偽物め。お前のような偽物はいくらでも見てきたわ」

セラ「ばれたか、悔しいー!」

盲目の国王「、お前は歌えるはず
だ。同盟国を指し示す歌が……」

「もしかして、幼い記憶に残ってるあの歌……?」

は火刑の時以来、歌っていなかった歌を思い出した。
ゆっくりと詩の意味を噛み締めながら、口ずさむ。

盲目の国王「おお、懐かしき悠久のフレーズ、お前こそが本物だ……!同盟国は事実上レジスタンスとなるため、こんなイチかバチかの回りくどい方法をとるしかなかったんじゃが。今まで本当にすまなかった。これからは私のそばで優雅に暮らせるのだよ」

「あの、どういうつもりですか?私が王女だってことは理解しましたけど、敵国に奴隷として娘を送り込んでおいて今さら呼び戻すなんて」
盲目の国王「ふむ。やはり納得できぬか。すべてを話そう。
かつて、お前が幼き頃、戦争で劣勢であった我が国は何とか終戦協定まで漕ぎ着けたものの、不利な条件を出されたのじゃ。
その最たるものが幼き王女を敵国との政略結婚のコマとして差し出すこと。
その時点では荒廃した我が国であったが、海に囲まれ、立地に恵まれ、貴族たちは力を温存したまま……王女が適齢期となる頃の復興を敵国は見越しておったのじゃろうな。
復興した頃にさあ復讐の牙を向け、とならぬようにお前を半ば人質のごとく確保したのじゃ」
ロー「情けないな」
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