イエローサブマリンの船長に溺愛されて北の海の果てへ[ロー夢]
第4章 裏切り者舞うダイビング・ヘッド!
コンコン。ガラッ。
セラ「なぁに?ここはお子さまの来るところじゃないわよ」
「誰……?」
セラ「その不揃いな髪……もしかして、あなたがローの言ってた火刑の少女?私はセラよ。ローとは出会ったばかりだけど、色々お話聞いてたところよ」
「……火刑とか、知りません。失礼しました」
「服が乱れてる!いや、そんなことじゃない、私がショックなのは、奴隷から解放されて逃げられるチャンスなのに、チクろうとして、さらに女の人といるのを見て落ち込むなんて、私……私はローさんが好きなんだわ……」
セラ「いいこと教えてあげよっか。ローは火刑の少女を魔女だと告発したのは実は自分だって言ってたわ。手っ取り早く少女の信頼を得るために、あえて火刑になるよう、しくんだのね。怖い男ね」
翌日船上にて、ペンギンは朝ごはんを作っていた。
ペンギン「今日の朝飯はふわふわスクランブルエッグだぜ。まあ、クルーも半分くらいしか船に残ってないけどな!……って船長?
今戻ったのか」
ロー「ああ、がいねぇ。どこへ行ったか知らないか」
ペンギン「あんたを追いかけて酒場へ行ったはずだぞ。シャチが一緒だったが、合流してなかったのか」
ロー「ああ、見かけてもいねェ。だが、宿屋の入り口で手紙を拾った。裏切り者から、宛のな……筆跡でピンときた。確定的……シャチのやつこそが裏切り者。あいつはオレたちを裏切りやがった!」
ペンギン「何だと」
ロー「裏切り者はを狙ってたからな。敵襲の情報を流したのもあいつだろう……クルーの誰かが命を落としてもおかしくなかった連戦が仕組まれたものだったとしたら、オレはあいつを許せねー!」
その時、遠くから、すごい勢いで誰かが走って来る音がした。
シャチ「違いますっ!」
ペンギン「シャチ!」