• テキストサイズ

おてんば少女が恋に落ちた

第4章 水


「ここか。」

オレは、宇宙の部屋の前に着いた。

だけど、コイツをおんぶして両手が塞がっているため、ドアをノックできなかった。

「……。」

(うーん…、コイツを床に置いておくわけにはいかないし…。

とりあえず、2人部屋だから誰かいるだろう。)

オレはそう思い、ドアの前で言った。


「すいませーん、ここ開けてくれますか?
両手塞がってて、開けられないんです。」

「あ、はーい!」

オレの呼びかけに、中の人はすぐ答えてくれた。

ガチャンとドアが開く。

「え、あ、どちら様…?」

「あ、白井光です。」

「あれ、宇宙!
もしかして、ここまで運んできてくれたんですか?」

「あぁ。コイツすごく疲れてるから、早くベッドに寝かせてあげたいんだけど。」

「わかった、んじゃ上がって!…ベッドはこっちだよ。」


部屋にいたその子は、コイツのベッドまで案内してくれた。

ベッドに寝かせて一安心した時、



「ありがとう…。」

と、宇宙が口を開いた。

「!?」

オレは突然の出来事に驚く。
たぶん、寝言だと思うけど。

「ふふふ、きっと白井くんに言ってるんじゃないのかな?」

と、その子は微笑みながら言った。



/ 67ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp