• テキストサイズ

おてんば少女が恋に落ちた

第4章 水


少し間を置いて、白井くんは話し始めた。


「お前が泣いてたのって、中で話してた女子達が原因だろ。」

「…!!なんで…。」

「ほら、やっぱりな。そうだと思った。お前、嘘つくの下手すぎ。」

「……。」

私がなぜ落ち込んでいたのか、どうやら白井くんは初めから知っていたようだった。

「たまにはさ…」

「え?」

「…たまには泣いたっていいじゃん。」

白井くんは優しく微笑む。

「で、でも……」

「本当は泣きたいほど、辛いんだろ?」


「……。」

私は黙って頷く。
すると、今まで我慢していた涙が、とめどなく溢れ出した。

「うぇーーん!!」

こんなに、大泣きしたのはいつぶりだろう。
私は小さな子供のように、顔をくしゃくしゃにしながら泣いた。

白井くんは黙ってそばにいてくれて、たまに頭をなでてくれた。



/ 67ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp