第4章 水
アイツを助けるつもりじゃなかったけど、つい自分の言いたいことを言ってしまった。
なんだか昔の自分のことを、言われているようで…。
「それより、アイツどこ行ったんだ?」
オレは校舎の中を探す。
でも、校舎にはいないようだ。
「学校にいないとなると…、外か…?」
オレはグラウンドに走って向かう。
グラウンドに着くと、川の側に座っているアイツを見つけた。
体育座りして、うつむいている。
「いた、あんなとこに。…しょうがねーなー。」
(泣いてないなんか言って、本当は泣いてたくせに…。)
なにをそんなに、強がっているんだか。
「はぁ、本当に手がかかるやつ…。」
オレは、アイツのところに向かった。