第3章 練習
「んじゃ、今日はここまで。」
「ふぇ~~…。疲れた~~。」
私はその場に仰向けになる。
ほうきを使って飛ぶのは、ものすごく集中するからか本当に疲れる。
目をつぶれば、今なら眠れそうだ。
「…お前って本当に、女の子っぽくないよな。」
「え?!何、急に。」
(柚葉だけじゃなくて、まさか白井くんにも言われるとは…。)
男の子にも言われるほど、自分は女の子っぽくないのかと、私は実感してしまった。
「足開いて寝たり、見た目も男の子っぽいし、落ち着きないし、なにより…チビだし?」
「ちょ、最後のは私だけじゃなくて、白井くんにも当てはまるでしょ!」
私は言い返す。
「う、うるせー!オレのほうがお前より、ちょっとデカいし。」
と、白井くんは粋がっている。
私は起きて立ち上がり、白井くんに宣言してみせた。
「そのうち、白井くんのこと追い越してみせるから!絶対!」
「まぁ、その前に飛べるようにならないとな(笑)」
「うっ、まぁそうだけど…。とりあえずお疲れ様、んじゃまた明日!!」
私はそう一言言うと、その場をあとにした。