第4章 オビト 1 微裏
暗い地下・・・
黒い髪の女がやって来た。
「珍しいわね、マダラから呼びにくるなんて。しかもトーコを置いてこいなんて」
「悪いな、急ぎの用事でな。」
視線の先には今にも死にそうな子供
「なるほど。私に治療を手伝えと。・・たしかにトーコに見せられる状態じゃないわね」
「千手の細胞をつけようかと思ったが、俺一人では骨が折れる」
「骨が折れるどころか、死んじゃうわよきっと」
てきぱきとマダラの指示通り、体をくっつけていく
「わるいな。ユリ」
「眼が覚めた頃、トーコをつれてくるわ」
「木の葉のガキだから、知ってるかもな」
「知ってるはずよ、うちはオビト、昨日死んだことになってる」
「お前も知ってるのか」
「この子をどう使うのか知らないけど、大事にあつかってよ?うちはの子なんだから」
「ああ、わかったよ。助かった」
振り返らず、手だけ振って帰る女
どれだけ時間が経っただろうか・・・半分体を失った少年が目を覚ます
体は動かない
大体のことはマダラに聞いた
カカシやリンが無事だということ
自分は死んだことになってるということ
「オビト、腹は減ることはないが、服は無いと不自由だろう。もうすぐ来るだろうから、待っていろ」
「服か・・ていうか、お前に着替えさせられるなんて嫌だからな!」
「ほーお、じゃあ誰なら良いんだ?」
「そりゃあ・・・綺麗なねーちゃ・・はあ・・こんなところにはいねーよな・・」