第7章 新しい友達
「これからよろしくな、柚葉!」
「うん!」
あれだけ友達作りに悩んでいたのが嘘みたいに、炭治郎くんのおかげで、今日ついに私は友達を作ることが出来た。
良かった、義勇さんに嬉しい報告ができる。
今からわくわくだ。
「なぁ炭治郎、次の授業なんだったか覚えてるか?」
「あぁ、次は音楽だよ」
「ゲェー、俺もぉ鼓飽きたよぉー!」
…鼓?
「鼓って、あの手でぽんって打つあれの事?」
「そうそう、音楽の響凱先生が教えてくれるんだ」
「へぇー、面白そうだね」
私がそう言うと、玄弥くんと善逸くんがゲンナリとした。
「最初はなぁ。でも1年続くと流石にキツイっつーか…」
「1年⁈」
「そうそう、去年の4月からだからもう俺ら一年半以上やってるんだー。でも俺柚葉ちゃんと一緒ならあと10年は頑張れそうだよエヘヘー!」
善逸くんの言ってる事はいまいちよく分からなかったけれど、変わった授業というのはよく分かった。
鼓がプロ級になれそうだな。
それから予鈴が鳴り、皆で教室に戻って準備をしてから音楽室へと向かった。
着いてすぐチャイムが鳴り、程なくして音楽教師の響凱先生が入ってくる。
「君の鼓はこれだ」
そう言って手渡されたのは、鼓。
おぉ…。
後でこっそり炭治郎くんに聞いてみたら、響凱先生の音楽は長唄やお囃子ばかりらしい。
響凱先生は授業の間、ここぞとばかりにひたすらお得意の鼓を打っていた。
……次から教科書はいらないかな。
後半は歌のテストだった。
私はまだ習ってないから皆の歌を聞いてるだけだったのだけれど。
これもまた私の知らない歌。
民謡なのかな…
そして、知ってしまった。
炭治郎くんが、猛烈に音痴だったということを。