第4章 瀞霊廷の生活
「うー…っ、仕事をしているときは休み欲しいって思うけど。
やることないと、仕事が恋しくなるなんて…っ」
なんと我儘な話なのだろう。
美穂子は全身をぐぐーっと伸ばして、畳に寝ころんだ。
もちろん、ただ文句を言っているわけじゃない。
一応、これでも居候。
なにか手伝えることはないかと、一応努力はしたのだ。
けれど掃除とか食事の準備とか、出来ることをお手伝いしようとしたら拒否られた。
彼らはそれをこなすことで給金を受け取っている。
それを取られてしまっては、彼らの生活に関わってくるというもの。
それもそうか…と思って、美穂子は手を出さなくなった。
おかげで、かなりの暇人である。
「―…あ、そうだ。朽木さんに言って、重要書類じゃない書類とかの整理させてもらおうかな」
これでも社会人だ。
やり方さえ教えてもらえれば、後は適当にこなせるだろう。
頑張れば、お小遣いくらいにはなるかもしれない。
美穂子はさっそく、近くにいた朽木家の使用人の一人を捕まえて白哉に今夜話があると伝えてほしいとお願いした。