第10章 夏休み
「おまたっせっ」
「全然待ってないよ、慌てなくていいからね」
「ありが……と…」
今気がついたけど
カルマくんかっこいい
直視ができない
「ゆいなちゃん?」
「はわわ待ってカルマくんかっこよすぎてキャパオーバーしそうなの」
「ははなにそれ、もう見慣れてるでしょ」
「いいいいえいえそんなことないよ!?」
「まぁ俺も見慣れたわけではないけど、そんな驚くほどのことなくない?」
「カルマくんがかっこいいのが悪いんです」
「じゃあゆいなちゃんは毎日悪い子だね」
「え??」
「ゆいなちゃん毎日可愛いもん」
「〜そういうのずるい、」
「ははよし、プール行くよ、ほら」
カルマくんが私の手を引いてくれた時に
あの時に見たのと同じ羽が見えた
「う、うん!」
やっぱりカルマくんは
私の運命の人だ
私がほしいものたくさん持ってる
自由の羽
きっと私を導いてくれてる
レールしか歩いたことない
バカな私に
お人形な私に
きっと素敵なものをこれからもくれる
なんて贅沢かな