第15章 バレちゃった
「片岡、昨日ゆいなと何してたの?ゆいなに聞いても教えてくれないんだけど、いじめてないよね?」
「そんなことするわけないでしょ」
「わかってるけど一応だってば、ゆいなのことが心配なの」
片岡はフフッと笑ってくる
「なにがおかしいわけ?」
「おかしくはないけど、2人とも似てるなって」
「どこが?あんな天使が俺と似てる?馬鹿なの?」
「ゆいなちゃんから惚気聞いてただけよ」
「本当に?」
「そんな変なことしてないってば(カルマのこと心配してたことは言ってあげないけど)」
「ならいーけど…ゆいなを傷つけないでよ」
「過保護すぎない?」
「ゆいなはまともに友達いないの、変にトラウマつけたくないだけ」
「へぇ…カルマがそんなこと考えるなんて…(ゆいなちゃんが心配するようなことはなさそうだけど)」
「なに」
「ゆいなちゃんがカルマのことどうしてそんなに好きなのかなーって思ってたから理由知れて嬉しいだけ」
なにそれ
俺も聞きたいんだけど
ほんと、俺の知らないところで俺の話してるとか
なに可愛いんだけど
「すっごい褒めてたよ、かっこいいとかなんでも知ってるとか、実は真面目だとか羽が生えてるとか」
「どーも」
「あ、照れてる」
「ちょ、やめてほんと」
クラスのやつに冷やかされてイラつくと同時に優越感に浸った
「羽が生えてるの意味だけ教えてほしいんだけど」
「羽、ねぇ……」
そういえば出会った時も羽って言ってたな
「なに?何か思い出したの?」
「いや、俺もわかんないわ」
これは俺だけの秘密だ
他のやつになんて教えてやんない
俺の可愛い彼女のこと教えるわけないじゃん