第4章 学
「へ…??」
あれぇ…私ってこんなに足滑らせるっけ?
なんて思いながら体はどんどん重力に従って倒れていく。
ぎゅっと、目をつぶり次にくる衝撃に耐えようとした。
「今日のはなんだか無防備だね」
私の体は誰かによってしっかりと抱きとめられた。
閉じていた目を開けると傑くんが私を支えていてくれた。
「…傑くん、ありがとう。ごめんね??」
「いや、いいよ?」
すっと傑くんは私から離れると校舎へ戻って行った
「本当に無防備すぎ、そんなにぼーっとしてたら呪いに殺されるよ?」
悟は私の頭を小突いてそのあとに続いて行った。
「………」
まだ出会って数ヶ月後、ちょっと優しくされただけ……
「?、おい??」
悟といる時と違って傑くんといると何だか心臓がドキドキする、気がする
「おーーい??ダメだなこりゃ」
悟に対して反応しない私に硝子ちゃんが私の目の前で手を振る。
これってもしかして…す、好きなのかな…なんて
呪いである私が恋なんてしていいわけないけどね。