• テキストサイズ

マリージョアの風【ONE PIECE】

第25章 光




──しっかりしろ、あたし。
あの人は今も戦ってる。凹んでる暇はないんだ。

ここで嘆いていても何も変わらない。


「そうよね。大人しく待ってるだけなんて性に合わない。ありがとう2人とも。おかげで目が覚めたよ」


あたしは覚悟を決めて、目の前の男に視線を移す。


「ゾロ、あなたの言うとおりよ。あたし、きっと置いてかれて不貞腐れてたの。あの人が自分勝手なのは今に始まったことじゃないのにね」


ローがいくらあたしを置いて行こうと。
突き放そうと。

何度だって追いかけてやる。


──あなたを失いたくないのは、あたしだって同じなんだから。



「あの人が無茶をしないように、そばにいなきゃ。…だからね、ゾロ」


図々しいお願いなのは分かっているけど。
でも、今頼れるのはこの人しかいない。


「お願い。あたしを下まで運んでくれない?」


どう考えても一人で市街地まで降りられそうになかった。だから、あたしは、すがるようにぎゅっと手を握りしめてその人の顔を覗き込む。


ゾロは、眉間に皺を寄せて目を細める。


「…やっぱ、だめ?」

「ゾロ。きっと頭の中は彼のことでいっぱいだと思うわよ。浮上しただけでも良しとすべきじゃないかしら」

「……」

「ふふ、損な役回りね」

「言ってろ」


ゾロはそんなふうにロビンに返すと、ため息をついてから心底面倒臭そうに頭をガリガリと掻いた。それから、緩慢な動作で頭をあげ、呆れと諦めを含んだ目であたしを見たのだった。


「…これは貸しだ。あとでちゃんと返せよ」




/ 742ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp