第1章 屋上と横顔　

クラスの女子達に連れられて
ミスコン用の衣装を選びにきている。

衣装は学校で毎年レンタルしてくれるようで
他の参加者も選びにきている。



「霞は絶対可愛い系が似合うよ！！」

「ロング丈よりショート丈だよね、
脚をいかして！！！」



衣装選びに付き合ってくれてる友達は
とても楽しそうに衣装を物色している。


皆んな応援してくれているし、
やるからにはベストを尽くしたい。



「霞、これ着てみて〜」



友達が選んでくれた
真っ白なドレス。
胸元はハートカットになっていてシンプルだが
腰のあたりに大きめのリボン。
丈は膝くらいでＡラインのふわふわのスカート。
透けているがシフォンでとても上品。
肩の露出は避けられないがこのくらいは許容範囲。
可愛い。
自分だって女の子だもの、綺麗なドレスに憧れないわけない。


さっそく試着室で着替えてみる。
うう、胸元が少し寂しいかもしれない…


シャッと仕切られていたカーテンを開ける



「ど、どうでしょうか…」



「良い！！！」「決まりじゃん！」
「これしかないね！！！」

友達からは絶賛の嵐。
寂しい胸元は詰めてもらうことにして
衣装は無事に決まった。
あとは当日のパフォーマンスタイムをどうするか…。



「霞の個性を活かせばいいと思う！
ドレスもそれに合わせて白選んだんだもん！」



「なるほどね、雲を活かしてかぁ…
いろいろ考えてみる。練習も付き合ってくれる？」



「「もっちろん！！！」」



衣装を選んでくれた友達たちが
声を揃えて頼もしい返事をくれた。