第1章 屋上と横顔
「ってなわけで、ミスコン出ることになっちゃって…」
文化祭本番もあと一週間というところ。
クラスの出し物の準備は大方終わった為
久しぶりに屋上でお兄ちゃん達と4人でお昼。
「さすが俺の妹、優勝確実!
…と言いたいところだがミスコン2連覇中の香山先輩がいるからなぁ〜。」
俺の票は期待すんな!
とお兄ちゃんが片手でゴメンのポーズをした。
薄情者!!!
「せめてパフォーマンスみてから決めてよ!」
「オレ、ミスコンの司会頼まれてんだ!
盛り上げてやるから期待してろよ!」
YEEEAH!とひざしくんが叫び、
山田うるさい!と消太くんに怒られている。
「やるからには頑張る。
とにかくベストを尽くす!!」
「俺も見に行くよ、頑張れ」
消太くんがミスコンを見に行くなんて意外だった。
消太くんに見られるの緊張するけど、頑張ろう。
精一杯やろう。
「うん!頑張る!」
私は両手でガッツポーズを作り、グッと力を込める。