第1章 屋上と横顔
あっとゆう間に文化祭一ヶ月前。
当日の役割分担決め、レシピの考案に価格決め。
放課後はお店の看板や宣伝パネル作成や試食会に明け暮れている為、話し合いの時間は昼休みにしている。
その為、しばらくお兄ちゃん達とお昼も食べていない。
消太くんともゆっくり話せていない。
お兄ちゃんがお弁当を忘れた時に教室まで届けに行って軽く手を振って挨拶するくらいだった。
「白雲!ミスコン出ない!?」
放課後いつものように皆んなで作業をしている時、
クラスメイトのミスコン実行委員の男の子にいきなり声をかけられた。
「え、私!?無理無理!!!」
「いいじゃん!出なよ、霞!!」
クラスの女子達から賛成の声が上がる。
「そうだな、白雲が優勝すればうちのクラスの出し物のいい宣伝になるしな!」
男子達もいいな!と盛り上がっている。
「頼むよ!!!人数一人足りなくてさ!
白雲に出て欲しいって意見も多くて!」
「霞〜、出なよ!せっかくだし!
当番も変わるし、サポートもするよ!!」
この通り!!!と実行委員の男子が
手を合わせて頭を下げている。
「えー…目立つの苦手なんだけど…」
「何言ってんの!腐ってもヒーロー志望!
こうゆうのも慣れていかないと!!」
目指せ、優勝!オー!
クラスメイトの皆んなは盛り上がっている。
もう断れない雰囲気。
「はぁ…」