第3章 CUT
そのあとはリヴァイのお宅にお邪魔させてもらって、2人で色んなことを話した。
初めて壁の外に出た時のこと。
「壁外に初めてでた時は感動したなぁ、青い空が広がってて、見たことも無い花が咲いてて」
『奇遇だな、俺もだ』
普段受けていた訓練のこと。
「そう言えばあなた、対人格闘とかめちゃ上手かったよね。私、結局1度も勝てなかったや。ま、当たり前といえば当たり前か」
『だろうな』
エルヴィンのこと。
『そう言えばエルヴィンの生え際はこっちの世界でも相変わらず後退しているようだな』
「…ッブッッッ!!マジで!!!!」
『マジだ』
「ック、あははははっ、はっ、ヒィ…お腹痛……っ!」
死んでいった仲間たちのこと。
「みんな……居なくなってったよね」
『そうだな』
「最終的には古株はリヴァイと私だけになっちゃったよね」
『お前はよく頑張ってくれた。団長なんて大層な役……』
「はは、ありがとうね。あなたが支えてくれなかったら出来なかったよ」
リヴァイがリヴァイらしくないようなことを言う。『悪くない』が最高評価の彼が素直に“頑張ってくれた”だなんて…急にどうしたんだよ、全く。
「あのねリヴァイ」
『なんだ』
「気になってることがあるの」
『おう』
私はリヴァイに唐突な話題を切り出した。
「リヴァイはさ、ヒロっていう兵士、覚えてる?」
私の隊で兵団に尽くしていた一兵士。
私の身代わりになって、私を庇って死んだあの子。
『あぁ、覚えている。お前の隊のちびっこいやつだろ。たしかフルネームは――』
「ヒロ ・カルメズィーンロート」
リヴァイが言う前に口をついて出た彼女のフルネーム。
やっぱり綺麗な名前だ。
『そう、それだ』
「あの子に会いたいんだ、どうしても」
私を庇ったが為に命を落としてしまったヒロに会って話がしたい。
謝りたい。
『探すところから始めればいいだろ』
「あぁ。あなたの言う通りだよ」
探すといってもヒロが転生している保証はどこにもない。
転生していたとしても、この広い世界から探すのは至難の業だろう。
でも、
「私は、ヒロを探そうと思う」