第11章 愛は目に見えずとも 【黒無常】
お腹辺りからどんどん上にまさぐられていく。
『…っ!……それ以上はッ……やッ……んんッ!?』
大きく口を開けて大声で抵抗しようとした所を、唇で塞がれた。
『…ッ……ふ…………んん』
塞がれた唇が熱を持ち始めて、次第に蕩ける。
『…ッ………………ん…』
何度も何度も角度を変えられて迫られるキスから逃げ出せない。
だから、私は気づかなかった。
いつの間にかズボンと下着を脱がされていたことに。
やたらと下半身が空気に晒されていると思ってチラリと下を見た。
『…ふんッ!?!?……んー!んー!…!!』
塞がれたままの唇から空気を漏らすように驚きを表した。
『……ッ!!!…ふ……ぷはぁ!!』
やっとのことで唇を離してもらった。
『…!!なななななな、なんで…あああああ貴方…私の事嫌いなんじゃなかったの…?』
思考回路は、ショート寸前まで達した。
范「ふっ…嫌いな女にわざわざ何回も口付けなんて俺はしない。」
『え……』