第10章 愛及屋烏 【占い師】
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イライさんが来てから早くも3ヶ月がたった。
あの言葉を掛けてからイライさんとは会うことも話すことも無かった。
もしかして、嫌われたのか?
分からないけど、避けられてる訳では無いと思う。
機会が合わないだけだろう。
今日の試合のメンバーを見ると、イライさんが居た。
久しぶりに再開した。
試合中のイライさんは、5秒間だけハンターの姿と位置が見えるらしい。
そんな素晴らしい能力が存在していたなんて…
試合中の彼はものすごくかっこいい。
最後のゲート脱出の時も梟で肉壁をしながら私を安全に脱出させてくれる。
それだけで、惚れるなんて思いもしなかった。
一日中、イライさんのことを考えて…他の女子サバイバー達と話していると心がモヤモヤしたり…
このことをエマさんに相談すると、それは恋なのって教えて貰って初めて自覚した。
あぁ、私イライさんの事好きなんだなぁって。
素顔など分からないけど、好きになってしまったんだ。
アピールから始めよう。
そう意気込んだ。