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裏夢短編集 【第五人格】

第10章 愛及屋烏 【占い師】



「先程は案内ありがとう。」

いきなり後ろから声が聞こえて少しビクッとした。

『ぁあ、占い師さんでしたか。いえいえ!』

占「イライ・クラーク」

『?』

イ「私の名前はイライ・クラークだよ。是非名前で呼んで欲しい。」

『イライさんですね。私はルイス・オーウェン』

イ「ルイスさん。覚えました。」

ふと、先程の事が気になった私は彼に聞いてみた。

『ところでイライさん先程のことなんですけど、扉を開けた時あんまり驚いているようには見えませんでしたけど、あんまり好まないタイプでしたか?』

イ「!!ルイスさんは観察力がすごいですね…嫌というわけでは無いんです。ただ、点眼という能力があって…未来予知ですね簡単に言うと。」

なるほど、その天眼でこのサプライズがあるのを知っていたと。

『素敵な能力ですね!未来が見えるなんて誰しも持ってみたいと思います!』

イ「見えたくないものまで見えてしまうけどね…」

悲しそうな顔でつぶやくイライさん。

『…確かに見たくない未来だってあるでしょう。でも貴方の未来予知で少しでも救われる人は沢山いると思います。私は変だとも思いませんし、誇りに持ってもいいくらいですよ。』

この言葉が彼を勇気つけられるといいのだけど。
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