第3章 家族[白ひげ夢]
[また、ここにもどってきてもいい?]
そう呟くとお父様は流し込んでいたお酒の瓶を置けば
白ひげ[……ここはおめぇらの家でもあり、家族がいる。いつでも帰ってくりゃァいい]
お父様の厳しくも一人一人にきちんと向き合ってくれる、目が合えば泣きそうな笑みを浮かべてうんと頷き、
[…今日は、お父様と一緒に寝てもいい?]
白ひげ[グララ…鼻たれ娘が赤ん坊に戻ったのか?]
そういうものの嫌がる様子はないお父様を見てはお父様の太もも辺りに寄り添っては体格差もあり一緒には眠れないものの、久しぶりに話せ安心感に自然と眠気に襲われ、気づけば眠ってしまった。
白ひげ[……もうそんな年月か…]
ぼそりとしんと静かな部屋の中でそう呟けば、酒をぐいっと飲み干し、まだ大人というには子供らしさ残る寝顔晒して眠る娘を見下ろして
白ひげ[…親なら、子の幸せを願うってもんだ…なぁ、アリシア?]
誰に言うわけでもなく声だけ残っては目を伏せ、穏やかなけれど少し物悲しい会話が終わった_