血のゆらぎ春の思い 鬼滅の刃 煉獄さんR18 短編
第1章 はじまり
「いってらっしゃい、煉獄さん」
「あぁ!すぐに帰る」
彼は、笑顔で答える。
連日の鬼狩りにもかかわらず、少しの疲れもみせず、
彼は出かけていった。
わたしは、奥戸 聖、
この家の、女中だ。
煉獄さんには助けてもらった恩があるのだ。
覚えているのは、赤々と燃える炎の中、
鬼を前に怯むことなく、立ち向かう彼の後ろ姿。
彼は鬼から私の家族を救ってくれた。
彼に、もう一度会いたい。
彼への想いが日に日に増していく。
そんな時に新聞で、彼の家の、女中の応募が目に入ったのだった。
味噌を持参し、作ったさつま芋味噌汁に、
「わっしょい!」をいただき
見事、女中の座を勝ちとったわけだ。