血のゆらぎ春の思い 鬼滅の刃 煉獄さんR18 短編
第4章 第四幕
春はすぎ、梅雨に入った。
外はしとしとと、絹のような細い雨が降り、
ジメジメと蒸し暑い空気が、体にまとわりつく
煉獄さんはわたしの膝を枕に
何か物思いに沈むように、目を閉じていた。
彼の美しい鼻梁を、長い睫毛を、こっそり見つめていると、
かれは、それに気づいたのか、目を開けた。
「母のことを考えていた…」
悲しい、目をしていた
「君は私の母に少し似ている。」
わたしは下から見つめる
彼の顔を両手で包み、指で煉獄さんの口角を上げた
煉獄さんは少し笑った。
煉獄さんは
私の乳房の先を口に含んだ
その姿は赤子のようで、わたしは、思わず優しく彼の頭を撫でる
もう片方の乳房の先にも手を伸ばしきゅっと掴んだ
そして指先でくりくりと撫ぜたり、また摘んだり
少しずつ舌先もいやらしくなり、
触れられるたびわたしの、体の芯も熱くなっていく
わたしの蜜が溢れることを確認すると
わたしの中に深く押し込んだ
最初はあれほどきつかったのに
今はするりと難なく飲み込めてしまう
彼の背中にしがみついた
肌と肌が触れる
彼の乱れた息を耳元で感じる。
つかれるたび、声を潜めずに喘いだ。
彼の記憶を塗り替えてほしい。
わたしをいちばんにして。
煉獄さんは、わたしを一晩中抱き、愛し続けた。
わたしはそれを受け入れた。
「君は…君だけはどこにも行くなっ」
泣きそうな顔で、煉獄さんは言った
「はい、、ずっとずっとおそばにいます」
彼の全てをわたしの中に入れてしまいたい
わたしが彼の母でありたい
そう強く思った
今宵、冷たい雨の中、
悲しい獣が寄り添い、傷を舐め合った。