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【twst】ルーク成り代わりは自由に生きたい

第1章 1


あれから数日後。
町が随分と賑やかだと思ったら、第二王子の生誕祭なんだそう。
すっかり忘れてた……というより興味がなかった。
第二王子は今ナイトイレブンカレッジとかいう名門校に通ってると聞いたけど、帰って来てるのかな?

まぁどーでもいいや。さーて、狩りに行くか、ラギーくんに会いに行くか、どうしようかなぁ。
あ、そういえば昨日作った肉アイスがあったな。クーラーボックスに入れて行こう。

……ん?肉アイスとはなんだって?
鶏の白レバーを牛乳と塩で臭みをとり、2日ほどブランデーとパプリカパウダーに漬け込んで、低音の油でコンフィ。その後、干した白レバーを生クリームと卵黄で作ったアイスに練り込んで作ったものだよ。
最後に、エキストラバージンオイルと岩塩を一振り。ピーカンナッツをそえれば、アイスだけで食べるのとはまた違った味を楽しめる。作るのに3日もかかる、なんとも手間ひまをかけたアイスなんだ。
ちなみに味は、甘さの後に濃厚なレバーの味が広がり、あまじょっぱい塩スイーツに近いかもしれない。
この塩っ気も、岩塩のおかげで尖った塩気ではなくまろやかで、より甘みが引き立っている。お肉を食べているのに甘いという、なんとも不思議な味。
ピーカンナッツと一緒に食べると、香ばしさと甘さがちょうど良いバランスに!

……ああ、ダメダメ!私が食べたくなっちゃう!
とにかく!レバー好きなら食べて損はない一品なのさ!!
という訳で、ラギーくんとスラム街の子供達に食べてもらうために彼らに会いに行きます。狩りはその後でいいや。


……と思ったのだけど、スラム街はしーんとしていて人っ子一人いない。
あ、もしかして第二王子の生誕祭行ってる?
こういうイベントは人が集まるから出店やるにもスリするのにもうってつけだもんね。うん。
でもどうしようか。予定変更せざるを得ないよね。肉アイスは私一人じゃ食べきれないから、また後日持って来ることにしよう。

「てめぇッ!!どこ見て歩いてんだゴラァ!!!!」

あらま。誰もいないと思ってたけどいたねぇ。何やらトラブってるようだけど。

「うるせぇな……砂にされてぇのか」

「なに訳わかんねーこと言ってやがんだ!いい身なりしてんじゃねーか。金くらい持ってんだろ?あぁ?」

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