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【グノーシア】【短編集】宇宙を漂う船の中で

第4章 My sweet honey【沙明】


『出航致します』
船内でアナウンスが流れる。
ようやくマイホームが待つアースラに帰れるっつーわけだ。
そう思うとなんか急に寂しくなるよな。
地球に来てめっちゃ楽しかったけど、いざ帰るってなるとあんまり帰りたいっつー気持ちが湧かねーんだよな。
帰ったら帰ったでマイホーム最高ってなるのも超謎だけど。
「んー、今夜はジナとSQも晩御飯一緒に食べるんだよね、メニューどうしようかな?沙明は何がいい?」
「なんでもいいって言いてェとこだけど、それだとお前が困っちまうからな〜……」
そう。俺は知っている。
ほとんどの女は今日のメニュー何がいい?って質問に、なんでもいいって返されるのが超絶困るのだ。
これだけで女心をわかったつもりにはなってねーけど、そこら辺のクズな男よりは分かるんじゃねーのって思う。
ま、今の気分でアレにしようや。
「ラーメンあたりがいいな俺」
「あ、いいね!私も食べたい!じゃあ今日はラーメンにするね」
「りょーかい。んじゃよろしく頼むわ」
今日のメニューも決まったことだし、腹すかせとかねーとな。
そのあとは風呂はいって、ちょっと遊んで、ジナとSQが完全に寝たところで愛の巣でンーフーして……孕ませに一歩近づかせる。
やはり今日の夜は長い。
と、一人で今日の予定を思案していると、朝と同じような肩の重みを感じた。
右肩に視線を向けると、やはりツバサが眠っていた。
首を傾けて寝顔を見る。
「んん……」
はいかわいい。
すげー気持ちよさそうに寝てる。よっぽど疲れてたんかな。
右腕が都合上動かせなくなったので左手でツバサのふわふわとした髪を撫でる。
やってるうちにだんだん俺も眠くなってきた。
俺はもう眠ってアイツらの夢を見ても苦しくなんてねーよ。
コイツが、ツバサがいるから。
一人じゃないって実感出来る。
この後の予定と、先の未来に期待を込めながら、俺も目を閉じた。
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