第6章 日輪刀
「星波!無事だったか?!怪我は…ないようだな!」
良かった良かったと言いながらも、杏寿郎の目は笑っていない。
様子を伺うように杏寿郎を見る星波。
ぐいっ
突然手を引かれ杏寿郎に抱きしめられた。
「宇髄から聞いた。君が上弦の頸を斬ったそうだな。そのあとは不死川と…」
そこまで言うと星波を抱きしめていた力が増す。
「不甲斐ない…そこに駆けつけられたのが俺であったらどんなに良かったかっっ」
「杏寿郎さんっ…」
星波は、自分のせいで多くの人の気持ちを傷つけてしまっていることを申し訳なく思い、返す言葉が見つからず静かに涙を流す。