第2章 第1話 両面宿儺
種目は砲丸投げだそうだ…、陸上競技もっと違うのあっただろ…と思っていたうちに高木が14メートルという記録を出していた。さすが、高木!といった風に、みんな拍手をする。
続いて後攻虎杖の番である。
虎杖「ねえねえ、投げ方?よく分かんねえんだけど適当でいい?」
仕方ないなと言ったふうに高木が答える。
「ん?まあ、この際それでファウルはとらん」
虎杖が投げる。
ビュンッ
ゴィィィーーーーーーーーーン……
虎杖「おっし」
砲丸は約30メートルほど離れたサッカーゴールに当たった。
え?どゆことあれ?人間技じゃなくない?世界記録更新できるんじゃない、虎杖やば過ぎ…
あんなに言い合いしていたのに、あっけなく勝負は終わった。見ればわかる虎杖の勝ちであった。
虎杖「じゃっ先生、俺用事あっからナイススローイング」
高木は空いた口が塞がらないと言った様子だ。
先輩「虎杖あんた別に無理してオカ研残らなくてもいいのよ」
虎杖「え」
「たしかに、こんだけ運動神経良かったら、普通、運動部の方にいったりするよなあ…そっちのほうが才能発揮できるんじゃない?」
虎杖「いや色々あって、5時までには帰りたいんだよね。でも、ウチ全生徒入部制じゃん。そしたらさあ、先輩達が何もしなくてもいいオカ研だけに幽霊部員でも!って言うし…つーか、先輩ら俺いないとロクに心霊スポットいけないじゃん。」
先輩達「う…よくお分かりで…」
虎杖「先輩らがいいならいさせてよ。結構気に入ってんだオカ研の空気。つぐみも入部したらもっと楽しいだろうし!」
先輩達「そういうことなら別に…つぐみも増えてもっと活気が出るなあ〜」
「そうですね、私も入ろっかな…!オカ研」
先輩方はとてもうれしそうにしている。
それを陰からみている黒髪の男がいた。
?「(すごいなアイツ…呪力なし素の力でアレか。禅院先輩と同じタイプかな……ん?隣のあの女…なにか変わった呪力を感じる…なんだアレ…まあ今は関係ないか。
……って、見てる場合じゃなかったな。)」
のちのち、出会うことになるとはつゆしらず…