【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第6章 CP9
コリンのお陰で船では有意義な時間を過ごしていた。自身で仕入れていた情報や知識に加え、コリンから聞いた内容を頭に叩き込んだ。情報は私を守る術になる。
「ミスティは何でCPに入ろうと思ったの?」
『え?…それは、人助けの為。』
「人助け?意外だなあ…そんなこと言う人初めてかも。なら政府の役人より海軍の方が良かったんじゃない?」
『そうかも。でもお世話になった人が居てその人が政府の役人になることを望んだから…』
何となくコリンに嘘は吐きたくなくて、オブラートに包んで伝えたが怪しまれたかもと心配になった。
『…おかしいかな?』
「いや、全然!…でもそれなら少し落胆することになるかも。」
『どういうこと?』
「CP9の長官って、ここだけの話、全然使えない人らしいから笑。部下の人達は優秀なのに長官は弱いって専らの噂。精鋭の長官が笑えるよね?」
『…へぇ、そうなんだ。でも少し気が楽になったかも。』
「なら良かった!でも部下のロブ・ルッチて人は物凄く強いし厳しい人だから気をつけなよ?その人が実質リーダーみたいなもんだから。」
(ロブ・ルッチ…調べておこう)
『分かった!…ところでコリンの理由は?』
「あ~僕はね、ある人に憧れたからなんだ!」
『憧れ?』
「うん!僕が子供の頃、住んでた島に海賊が来て街を襲ったんだ。駐在の海兵では太刀打ち出来なくて…僕は逃げ遅れて海賊に捕まってさ。殺られる、もうダメだって思った時、CPに助けられた。」
『…役人って民間人を助けるんだ?』
「いや、その人が特別だったと思う!めちゃくちゃカッコよくて僕はその人について行きたくてCPに入った//」
『へぇ、そんなにカッコよかったんだ!』
「ミスティも会えば分かるよ!」
『そうなの?会ってみたいなぁ…』
「あ、なら今呼んで…」
コリンがそう言いかけた時、
──コツッ
?「コリン、直に着く。準備しろ。」
「あ、レン兄ぃ!もうそんな時間?ごめんごめん」
船内から出てきた青年はコリンにレン兄ぃと呼ばれていた。
(…兄弟?)
ミスティが頭の上に?を浮かべているのに気づいたコリンが言った。
「レン兄ぃ、こちらCP9のロゼ・ミスティさん。」
「ミスティ、こちらがスティルハート・レイン先輩です!…(小声)で、僕の憧れの人!」