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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第3章 全てが崩壊した日


──神様、私は何か悪いことをしたのでしょうか?





サボの記憶がなくなってしまったことは直ぐにドラゴンさんへ伝えられた。
ドクターの話では、怪我の影響もあるかもしれないので一時的な症状かもしれないとのことだったが、サボは自分の名前すら思い出せなかった。

「君の名前はサボ。持ち物にそう書いてある。」

ドクターが優しく問うが分からないようだ。

『…さ、サボ?私が分からないの?ミスティだよ?』

「分からねぇ…ミスティ?…っ、頭が、…うわぁぁ~~~」

私の名前を伝えたらいきなり苦しみ出したサボ。
私は駆け寄りサボに触れようとした。

パシッ

『!!』

痛みに暴れるサボに手を払われてしまった。
呆然とする私を庇うように、周囲の大人達がフォローに入る。

「まだ目が覚めたばかりだから混乱しているんだろう。少しゆっくりしたら落ち着くさ!」

私はその場に居るのがしんどくて…今にも溢れて出てしまいそうな涙を見せたくなくて…私を忘れちゃったサボを見ているのが辛くて部屋から逃げるように駆け出した。

ハァ…ハァ…

ミスティはバルティゴの中で1番高く空が見渡せる場所で空を見上げながら涙を流した。

(どうして…何でサボが?)

『っ…ひっく…』

(記憶が無くなっちゃうなんて…)

『うぅっ…』

(これからだよ?私達の知らない世界を見る冒険はまだ始まったばっかりなんだから…海賊になる夢はどうしたのよ!)

『サボ…』





──お前、大丈夫か?

──ミスティは俺が守る!

──ミスティと一緒に居たいんだ!

──俺の隣にはミスティが居なくちゃ!

──サボ!だーい好き!…俺もだ、ミスティ。



『うっ、ひっく、うっ、うわぁーん…』


ミスティは特別な日に大切な人から貰った青い石を握りしめながらその場に泣き崩れた。










──神様、私は何か悪いことをしたのでしょうか?
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