【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第3章 全てが崩壊した日
ミスティとサボを助けてくれた人達は"革命軍"という組織の人達だった。
ミスティは船出の日に何があったのか覚えている限りをドラゴン達に伝えた。自分とサボの生まれ育った国のこと、自由を求めて海に出たこと、天竜人に殺られたことを必死に伝えた。事情を聞いた幹部の1人がゴア王国に送って行ってやると提案してきたが、ミスティは断った。
『有難うございます。でも、あの国には戻りたくないので。せめてサボが目を覚ますまでここに居させて下さい。お願いします。』
革命軍には幼い子供も居るので、本人がそれで良いならと幹部達も含めドラゴンはミスティの希望を受け入れた。
──治療室
『…サボ。良いお天気だよ!』
『今日は私もご飯を作るの手伝ったのよ!料理って中々難しいのね汗』
『リンドバーグさんって人と一緒に実験して部屋吹きどばしちゃった(爆)』
ミスティはその日あったことを治療室で眠るサボに報告していた。
『…サボ。早く目ぇ覚ましてよぉ…』
サボの手と胸元の青い石を握りしめながら。
──革命軍に来て数日経った頃
「ミスティ~~~ミスティどこだ~~~」
テラスで洗濯物を干していると遠くで自分の名前が連呼されているのが聞こえた。
『私ならここですが…』
ひょこっとテラスから顔を出すと慌てた革命軍のメンバーが自分を探していた。
「ミスティ!サボが!サボが目を覚ました!…今、ドクターが診察を…」
バタバタ──
ミスティは最後まで聞かずに、治療室へ急いだ。
(サボ!サボ!)
バンッ
『サボっ!』
治療室の扉を開けると、ベッドの上に起き上がったサボが居た。
思わず駆け寄りサボに飛びついた。
『サボ!良かった!目が覚めて!私を庇ったせいで大怪我させてしまって…ごめんなさい。守ってくれて有難う!』
心の中に溜めていた言葉を一気に言い切った。息を切らしながら、冷静になったミスティはドクターを無視してサボを抱きしめている状態に恥ずかしくなり、慌てて離れた。
『…ごめんなさい』
ドクターもミスティの気持ちは分かるので優しく言った。
「すぐ終わらせるから待っときなさい。…どれどれ」
ドクターが診察を始めようとした時、信じられない言葉が聞こえた。
「…お前、誰だ?」