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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第3章 全てが崩壊した日


ミスティはドラゴンの部屋を訪ねていた。
ドラゴンは険しい顔でミスティに問うた。

「…本当にそれで良いのか?」

『はい。』

「でもっ!それじゃヴァナータがあまりにもっ…」

『もう決めたんです。』

「…分かった。」

「ドラゴン!!」

『…有難うございます。では失礼します。』

パタンと扉が締まりミスティは部屋から出て行った。

「…あの娘、大丈夫かしら?」

「辛い道だろうな…でも本人が決めたんだ。」

「そうね。…でも、もうあの娘、笑わないでしょうね。一生…」




──医療室

『サボ…君、ちょっと良い?』

「あぁ、えっとーお前は、確かミ…」

『あ、えーっと、私は…セレナ!セレナって言うの!宜しくね。サボ君!』

「セレナ?あぁ、セレナって言うのか。んー…どっかの姫みたいな名前だな。あ、オレはサボで良いぞ!」

『そう?じゃあサボね!サボ…革命軍に入るんでしょ?私も入ったばっかりだから宜しくね!』

「あぁ、怪我もだいぶ良くなってきたからな。」

『あんまり無理はしないようにね。じゃあ私、訓練があるから。じゃあね!』

「あぁ、またな。」




(ふぅ…)


『…ちゃんと笑えていたかな?』

ミスティはこの日、失ったものが2つある。


1つ目はミスティという名前。
サボがミスティの名前を聞くと頭痛や嘔吐を引き起こすようだとドクターから聞いた為、苦渋の決断だった。サボの記憶が戻るきっかけになるかもしれないミスティの存在…それでも少女は自分の大切な人のことを優先し偽名を名乗った。でもチョットだけ…繋がりを切りたくなくて2人の思い出の絵本の登場人物の名前を選んだ。

そして2つ目はサボの隣に居る未来。
名前も変えて革命軍で別人として生きることを決めたミスティ。サボの記憶が戻るまで待つことも出来るが、革命軍の諜報部員になる為の訓練はそんな甘えが通じるものでは無い。それにその思いはサボの負担になるかもしれない。やはり、少女は自分の大切な人を優先し気持ちを殺した。


『サボ、ずっと一緒に居るって約束したのに破ってごめんね。大好き…バイバイ。』













──後の革命軍の敏腕諜報部員セレナはこうして誕生したのだった
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