第12章 生贄
伊地知「“帳”を降ろします。お気をつけて。
"闇より出でて闇より黒くその穢れを禊ぎ祓え"」
虎杖「夜になってく!」
『これは“帳”っつってね、外から俺らを隠す効果と呪いを炙り出す効果がある結界。
“帳”内に居る呪いが全て祓われると上がる』
釘崎「ホントに無知ね…」
伏黒「[玉犬]
呪いが近づいたらコイツが教えてくれる。行くぞ」
皆一斉に少年院の中に入って行く。
虎杖「???どうなってんだ!?2階建ての寮の中だよなココ」
釘崎「おおお落ち着け!メゾネットよ!!」
『メ…ゾネット?よく分からない。釘崎ちゃんって工事現場で働くこと志望…?
冗談はここまでにして、恵はもう気付いてるよねェ?
ココ、生得領域の展開の中。恐らく恵はこのサイズを見るのは初めてでしょ。
多分扉も無くなってるよ』
釘崎「…?
ホント…扉が無くなってるわ…
じゃ、なくて!!
なんで!?今ここから入ってきたわよね!?」
伏黒「行けるか?」
そう、恵が[玉犬・白]に話しかける。
その間、虎杖と釘崎は「どうしよう どうしよう あ それどうしよう」と謎の踊りをしていて、零は影で遊んでいた。
伏黒「大丈夫だ。コイツが出入口の匂いを覚えてる」
虎杖「わしゃしゃしゃしゃしゃしゃ」
釘崎「ジャーキーよ!!ありったけのジャーキーを持ってきて!!」
『…緊張感を知らないのかオマエらは』
虎杖「やっぱ頼りになるな伏黒は。オマエのおかげで人が助かるし俺も助けられる」
伏黒「……」
『さァ、進みましょう♪
…そろそろ弟たち助けに行かなきゃ俺の代わりにさせられっかな』
虎杖「ん?最後何か言った?」
『…?』