第10章 新たな一年
『別に?僕は何も酷いこと言ってないよ、事実を述べただけさ。
…あの新しい子苦手だな、“過去”思い出すし。誰か居ないと何か起こしそうになる』
五条「…!
それなら無理して仲良くしなくて良いんじゃないの?」
『…フフッ。女の恨みは怖いからねぇ。殺され…はしなくても呪われたくないよ。何人呪いが身体に居るんだって話になる』
五条「恨まれたことでもあんの?」
『そこら辺歩いてるだけでも恨まれてるよ、上から』
五条「ふーん…」
釘崎「おい、そこの呪い。
真ん中のマネキンだよ。それで隠れてるつもり?来ないならこのまま祓うわよ」
伏黒「でも釘崎は経験者ですよね。今更なんじゃないですか?」
五条「呪いは人の心から生まれる。人口に比例して呪いも多く強くなるでしょ」
『地方と都会じゃ呪いのレベルが違う、って言いたいんだろ?
それと残酷さ?狡猾さ?都会の方がそれが凄いと。
俺は田舎の方が呪いのレベル高ぇと思うんだけどなァ』
五条「それは例外だよ。零が当たる任務常にレベル高いじゃん」
『嫌がらせだよなァ。
ただ人と違う“特別”ってだけで。
障害者差別してる様なもんだよな、実際そうだけど』
五条「“それ”は障害とは違うでしょ」
『どっちも同じ様に考えても良いと思うよ俺は。それ幸吉くんに言ったら殴られんぞメカ丸に。三重大祓砲撃たれたいんなら良いけど?実際俺には関係ねぇ』
釘崎「釘、抜いた方がいいわよ。私の呪力が流れ込むから」
トゥールールールールルルー…
五条「ん?携帯鳴ってるね」
『あ、俺~ってげ、夜蛾学長からじゃん』
五条「出てくれば?
着メロ何?」
『威風堂々だよ。ここのままで良い?話すの』
五条「どーぞ」
«宵宮か?»
『<そうですけど何の用ですか?>』
«特級仮想怨霊が出現した»
『<アハハ、どうせ名称未定の特級なんでしょ。それで場所は?>』
«京都»
『<え?>』
«京都だと言っただろう»
『<え、何それ。今日中に京都着けって?無理難題押し付けないで下さいよ>』