第3章 酔った勢い
『お前なぁ…今、自分がどんな顔してるかわかってんのかァ??』
『知らねぇし…っ!?』
実弥はそっぽを向こうとする桜雪の顎を掴んだ。
『男を誘う顔してんだよ…男共にそんなに犯されてェのかァ?』
実弥のドアップの顔に桜雪は更に顔が赤くなる。
『実弥ならいい……』
『っー!?』
その桜雪の一言に実弥は驚いた。
普段、桜雪とは言い争いばかり。
いつでも自分に突っかかってくる桜雪が顔を赤く染めながら自分になら犯されてもいいと言う。
その意味を理解してしまった実弥は
『また今度、改めて聞いやらァ……』
そう答えて桜雪を部屋に運んだ。
次の日…桜雪の記憶はなかった。
いつもの喧嘩が始まる。
『雑魚相手に手こずってんじゃねえよっ!!』
『うるせェっ!!アル中柱!!』
『あぁ??露出魔に言われたかねぇわっ!!』
『誰が露出魔だァっ!!』
『実弥しかおらんわっ!!』
『あァっ?ただの飲んだくれのババアに言われたくねェっ!!』
『飲んだくれじゃねえわっ!!露出魔よりはマシだろうがっ!!』
相変わらず喧嘩しながら鬼を倒していく桜雪と実弥。