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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第52章 スルタンコラボ更に追加 〜睡蓮の願い〜





聞いている天元の方も
徐々に眉を寄せていく…

「いや…怒っ、てたか…
苛立ってたかもしれねぇけど、」

「知ってるごめんなさい…
でも怒ってたからどうしようって、
だって好きなのに」

「わかったわかった、」

「うそ、わかってない。絶対わかってない」

天元にわかる筈がない。
だって私にだってわかっていないのに。

「あぁそうかもな。
とりあえずお前、ちょっと落ち着け」

狼狽える私の頭を何度も撫でながら
天元が私を窘めるように優しく言った。

「でも私、天元捕まえとかないと…」

「もう捕まった。大丈夫だ」

「うそ、天元遠い」

身体じゃない、心が…
すごく離れているような気がするの。

それは私に負い目があるからに過ぎない。
わかってる。
だけどそんなの、どうにもできないんだよ。

「遠くねぇよ、
睦に会いたくて帰ってきたんだぞ」

「私に?」

「あぁ、」

帰ってきた……?

「おかえりなさい…」

「は?…」

天元はかくっと首を落として目を見張り

「…ははっ!今更かよ、ただいまー」

私の頬に片手を添えて
頬にキスをしてくれた。

「私のことまだ好き?」

「まだって何だよ、この先ずーっと好きだわ」

「ほんとに…」

「睦にウソは言わねぇ」

頬の手が首の後ろに回って
クッと引き寄せられたその時
ふわりと重なる唇。

久しぶりの感触に眩暈がした。
全身から力が抜けていくような気がして
彼の背中を握りしめる。

優しく食んだり、啄んだり
わずかでも触れる度に
ひくっと肩を竦ませてしまう。

何年も会っていなかったわけでもあるまいし。

「…睦、」

「ん…」

「ふりだしか…?」

ふりだしって…!

「そんなことない…」

「ふぅん…」

意地悪く頷いた天元の手が
私の背中を下りてお尻の辺りを撫で回した。

「…っ‼︎」

びくーっと全身を跳ねさせて
私は天元の手をバチンと叩く。

「いっ!てぇな!」

「なにをしてんのよ‼︎」

「ふりだしかどうか確かめただけだろ。
俺様に対してなんつぅ処遇だ」

真っ赤になった手の甲を私に見せながら
天元は文句タラタラだ。


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