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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第52章 スルタンコラボ更に追加 〜睡蓮の願い〜






「あ…いえ、ちょっと、願掛けと言いますか…
勝手にね…そのような事を…あはは、」

願いが叶い解禁された喜びに
つい浮かれた自分を恥ずかしく思っていると

「願掛け…?もしかしてあの子たちに?」

アーディルさんはきっとわざと
何でもないフリをしてくれた。

「はい、2人とも私と大切な人だし
もし想い合っているのであれば
それが通じたらいいなって
ずっと思ってたんです。だから、」

「睦様はやっぱり可愛らしいわ。
ありがとうございます、
ジャナはきっとあなたの思いに助けられたのね」

アーディルさんはきゅっと
私を抱きしめる腕に力を込める。
そこで、私たちが
まだ抱き合ったままだった事に気づいたけれど

「それにしても、天元様悔しがりますよ、
可愛い弟の愛が実った瞬間を
きっと見たかったでしょうから…」

アーディルさんがそんな事を言うから
つい思考停止してしまい
行動まで制限された。

「あ…いえ、それは…」

「そうですよ、私ではなく
天元様とご一緒に
見に来ればよかったじゃありませんか」

アーディルさんは解せないように言うけれど…

「いえ…まだ2人が結ばれるかまで確定しないうちに天元と行動するのは危険と言いますか…今会ってしまったらそれどころじゃなくなるだろうという懸念もありましたし。それに無邪気に会いに行けるような状況じゃなかったっていうか…」

そう、
色々ありすぎて…
天元は無理だった。

公務に発つ前日の、
あの不自然な追い出し方に
大きな疑問を持っているはずだし
会ってしまえば、お互いを求める欲求を
我慢しきれそうもなかったし。
そうなれば
2人のこの光景も見られなかったわけで。




そんな事をつらつらと考える私の背筋に…



ゾクリと、悪寒が走った。


この喜ばしい瞬間に何事かと思っていると…




「睦ー…」




ずっとずっと聴きたかった、
そしてこの瞬間には聴きたくなかった声が
頭上から降って来て
私は血の気が引いていくのを感じていた……






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