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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第52章 スルタンコラボ更に追加 〜睡蓮の願い〜






アーディルさんの静かな圧が
私を押し潰して行く…
これはもう、ちゃんとせねば…!

「アーディルさん、ご公務お疲れ様でした。
本当にお疲れのところ
またこんな我が儘を言って申し訳ありません」

アーディルさんの部屋で
出会い頭にぶつかってしまい
慌てていた私は
ろくに謝罪もせず挨拶もないまま
こうして外へと連れ出してもらった。

「いえそれは、…ありがとうございます。
睦様も、ご機嫌麗しゅう…」

今更な挨拶をしたアーディルさんが、
さっきまで私が凝視していた方向に
細めた目を遣る。

「…やだ、ジャナ?」

素が出たアーディルさんは身を乗り出して
2人してしゃがみ込んでいる低木の陰から
顔を覗かせた。

「アーディルさんっ、見えちゃいますから!」

さほど距離はない。
下手をすれば
声をひそめても聞こえてしまいかねない。
こそこそやっていれば
アシルには気取られてしまうだろう。

「何をしてらっしゃるんです?」

低木の高さに頭を合わせてくれながら
アーディルさんは横目で私を睨んだ。
…めんどくさそう。

「あの2人、うまくいきそうなんですよ」

唇の前に人差し指を立てながら
私は出来る限りの小声で簡潔に説明した。
すると

「うまく⁉︎王子と侍女が⁉︎」

目を剥いたアーディルさんが
同じく、最小限の音量で叫び声を上げる。

あぁやっぱり…
そこが引っかかるのか。
ジャナが懸念していた通りだ。

「アーディルさん、あの2人は…」

「禁断の愛って事?やだ最高…!」

「ほえ…?」

最高…?

「私の留守中にそんな事になってたなんて…
睦様ったらズルいわ、
こんなキュンな状況独り占めしてたの?」

若干頬を染め
困ったように身体をくねらせるアーディルさん…

「えっと…反対、されたりとか…」

「反対なんてとんでもありません!
断然応援します!」

「そ、なの…?」

国王様にまで発言する権力のある彼が
応援してくれるなんて
こんなに心強い事はない。


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