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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第52章 スルタンコラボ更に追加 〜睡蓮の願い〜






「…そうですね…」

「逆を言えば、失礼な事をしてるのよ!
アシルが王子だなんて
そんな上辺の事だけじゃなくて
人間性をきちんと見てあげなくちゃ」

おぉ、良いこと言ったかな⁉︎
それっぽいんじゃない今の?

「そう…ですね。睦様の仰る通りです」

ジャナもだいぶ素直でいい子。
私のそれっポイ言葉に乗せられて
出来るような気になっている。

よしよしいい感じ。
この調子なら、明日の逢瀬はうまくいく!はず。

「そうですよね!王子様だって人間ですもの!
そんな色眼鏡で見ていたら失礼ですよねっ」

ほんとにいい子だわ。

本当は明日
こっそり様子を見に行きたいけれど…
アーディルさんは不在だし
叶いそうもない。
彼が公務の付き添いから帰ったら
まず1番にお願いしてジャナに着いていこう。

こっそりと。























長かった。

来る日も来る日も、ストイックに公務。
しかも激務だ。
アーディルは鬼だ。

事あるごとに、国王様なら国王様ならって。

一緒じゃねぇんだよ。
親父と一緒の事やっててもつまらねぇ、
と、言ったら少しだけマシになった…

だが疲れた…
普段の公務の数倍は疲れて…

俺はもう限界。

こんな俺を癒せるのは1人しかいない。



1人しかいねぇのに…!



部屋に居ねぇってのはどういう事だ!

俺がこんなに会いたがっているというのに!
帰る日取りはもちろん
時刻だってはっきりさせてあったはずだ。
この俺の帰りを部屋の中で
今か今かと待っているのが道理じゃねぇの?


楽しみにしてたのは俺だけか。
会いたいと思っていたのは俺だけなのか。

「アーディル‼︎」

俺はさっきまで一緒だった鬼執事を呼ぶが
今度はアーディルまで消えやがった。

睦のいる後宮を出て
自室に向かいながら

「アーディル‼︎」

誰もいない廊下に響き渡る程の大声を出し

「いねぇのかぁ‼︎こら、アーディル‼︎」

苛立ち紛れに喚き散らす。


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